青い炎
いねむり猫

暗闇ににじむ モニターの光が 
風の死んだ 霊廟のような部屋を照らしている

もう長い時間、きしむ椅子に座って ここで過ごしている

深い傷を癒すために

外部から与えられた傷と 
自分が内側から与えた傷

何度も繰り返される夢と記憶に 身体を横たえることができない


何処へも流れて行かない時間の中で 
ただ一つ 信じられるのは

私の中に淡く灯る 美しい 青い炎のこと 

私が信じて、私が守らなければ 消えてしまう炎のこと

青い炎に封印した 無垢な思い出と
幼い頃に胸に誓った 世界を正す思い
世界のためになくてはならない 己のこと


身体の奥深くに守り続けている炎を
いつか 聖火のように掲げて
光の中へ 歩み出す
世界との深い亀裂を踏み越える 
その勇気が
私に訪れること



自由詩 青い炎 Copyright いねむり猫 2020-01-04 01:34:16
notebook Home 戻る