夜の筆記者
帆場蔵人
千鳥足で夜は歩き濡れた草の間に風と横たわる。夜は朝に焼かれていく。私は夜の肋を撫でて、その灰を撒きながら昼を千鳥足で歩いていく。また夜が芽吹き、我々は酒を酌み交わす。何度死に何度産まれ何度生きたのか、私は夜の述懐を筆記する。幾千、幾億の夜。
自由詩
夜の筆記者
Copyright
帆場蔵人
2019-12-30 01:05:42
縦