成長期
ミナト 螢

ひこうき雲の真っ直ぐな心に
傾けた頬が日焼けをする

重さのない林檎を乗せたまま
走ることができるまで

ジグザグに進んだこの道に
打ち水が飛んで来る

ひこうき雲の尻尾を掴まえて
得意気な鼻に誰も輪を投げなくて

孤独のない世界を丸めたまま
渡ることができるまで

あやふやに選んだこの靴を
少し小さく感じている


自由詩 成長期 Copyright ミナト 螢 2019-12-28 15:56:02
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