ファルセット
ミナト 螢

窓が入れ替わるように
すれ違ったから

押し花みたいな思い出を
透明なガラスにしまったまま

膨らんだ喉の奥に
私も入れて欲しくなる

あなたの声が側にある
それだけで裏に回るほど

遠くへ行こうと約束しながら
頭の上にロケットを乗せた


自由詩 ファルセット Copyright ミナト 螢 2019-12-28 11:14:15
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