童心
都築あかり

おとなになんか
なりたくなかった

ずっとこどものままでいたかった

わたしはまだ
シャボン玉を屋根まで
飛ばしたことがありません

わたしはまだ
夜になるとおもちゃが動き出すって
信じていたかった

わたしはまだ
サンタクロースを信じています

どうして?いつから?

おとなになるって
どういうことなの?

こどもは人を殺しません
こどもは特別に愛されます

こどもにだけ許されている
魔法みたいな、夢みたいな
ふわふわした優しい世界

そんなおとぎ話のような毎日に
埋もれて、紛れて

ずっとおとなに憧れて
生きていたかった


自由詩 童心 Copyright 都築あかり 2019-12-27 13:44:17
notebook Home 戻る  過去 未来