物忘れ
佐白光


 思い出せないことがある

 長い年月生命活動を続けると

 人それぞれ記憶容量は決まっている

 機械と同じ

 いっぱいになるともう書き込めない

 忘れているのではない

 記憶されていないのだ

 古い記憶

 不必要な記憶でも捨てられない

 思い出したくない記憶でも

 突然蘇る

 操作できない記憶と上手に付き合いたい

 


自由詩 物忘れ Copyright 佐白光 2019-12-25 16:56:02
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