裸木
ひだかたけし

木々は枯れて葉は落ちて
遠く鳥の群れが過るとき
裸木の梢に半月が
白銀の色を散らしながら
真冬の空を愛撫して
ぽっかりうっとり浮かんでいる

)あゝやっぱり今日もまた
)永劫宇宙の営みが
)此処そこかしこで唸り上げ
)続いていく静けさの
)巨大な穴を穿ちつつ

木々は枯れて葉は落ちて
遠く鳥の群れが過るとき
裸木の梢に半月が
ぽっかりうっとり浮かんでいる









自由詩 裸木 Copyright ひだかたけし 2019-12-25 13:28:56
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