年に一度のキリストの降誕祭には
こたきひろし

キリストの誕生日は十二月二十五日
ではないらしい
二十五日はあくまでキリストの誕生を祝う為の日で
誕生日ではないらしい

あくまで誕生日を祝う為の日
降誕祭と言うらしい
知らなかったな
知る必要もなかったけど
たまたまクリスマスをネット検索して
知ってしまった

私は東洋人なので西洋の宗教には疎い
だからと言って
お釈迦様に帰依してもいない
お釈迦様の誕生日がいつかなんて
全く知らないのだ

年に一度はクリスマスがやって来る
クリスマスにはケーキなんだろうけど
毎年買った事もないし
食べた事もない

だけど年に一度は
あの有名フライドチキンと宅配のピザを
家族で食べる

そのきっかけとして
クリスマスがある

でもこれって
日本人の大半がそうなんじゃないかな

お正月だってお盆だって
離ればなれになった家族が一同に集まる為の
きっかけとして有効な役割を果たしてくれてるんだろう

でなければ
わざわざ猛暑の八月に死者の霊を迎えに墓場に行ったりしないだろう
これは生きてる人間の都合の為だろう
毎日暑くてたまらないから
一休みしたい
言い訳にしたいだけだろう

ちなみに
キリスト教の信者さんの間では
降誕祭より
復活祭の方が重要なんだとか

たしかに
誕生日より
磔にされて死んだ筈のキリストが
この世界によみがえった事の方が
重要なのは解るよ

ああ
俺も一度は死ななきゃならない

もし
俺も死んでよみがえれたら
年に一度は
俺の降誕祭を
祝って貰えるんだろうか

でもその為には
俺も公衆の面前で磔にされる
必要あるんだろうな



自由詩 年に一度のキリストの降誕祭には Copyright こたきひろし 2019-12-19 06:51:55
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