手も握らず
丘白月

ごめんなさい
逝くという日に
逝く瞬間に

手も握らずに
ほんとうに
ごめんなさい

狭い部屋に
何人いただろうか

逝った瞬間に天井を見上げ
探したよ
どこにいるだろうかと

ああほんとうに
ぬくもりさえ
交わせずに

ほんとうに
ごめんなさい

また怒って欲しいよ
涙がまた落ちる

ほんとうに
ごめんなさい




自由詩 手も握らず Copyright 丘白月 2019-12-15 22:17:17
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