低温火傷
鵜飼千代子

デイサービスをやめて
寒くなってきて身体が硬くなってキツいから
寝る時に貼らない簡易カイロを左肩に敷いて寝た。

低温火傷していたなんて気づかなかった
次の日の夜背中が痒くて孫の手で掻いたらヒリヒリするから
家族に見てもらったら
火傷していて皮剥けて汁出ているって

土曜日の夜だし家にあった火傷の軟膏で対応して月曜日の今朝病院に行った

ホームドクターで、脳出血起こすまでパートしていたクリニックだけど

「火傷は深夜でも急患で病院に行け 低温火傷は深くまでいっているから、カイロの直付けはいけない」
って、センセは言うけど

「変な外科に行くよりセンセに診てもらった方が火傷きれいに治ること経験しているから、月曜日の朝イチで来ました」と治療してもらったけれど、センセも「それはそうだ」と

センセからみて可愛いわたし、かわいげに慣れているけれど、センセがいなくなっちゃったら次に火傷した時どうしたらいいの?と不安。

だってインスタントラーメンを作った鍋からの熱湯をかぶって足に大火傷ズルムケ治療、この度はホッカイロで水膨れな火傷って、頭硬いDr.なら、いい加減にしてだよね

そろそろ老年仕事仕舞になりそうで頼りっぱなしのわたしは今後の人生に脅威すらかんじるのだわ

センセ、わたしを不安にさせないで

頼りにしています


「うろこアンソロジー」2019年版 所収





自由詩 低温火傷 Copyright 鵜飼千代子 2019-12-09 15:54:08
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