夢一夜
KEIKO

彼方の夢を見ました
彼方は私の編んだマフラーをして
月がとても美しく輝いていました
程なくして空に在るのは夕日であり
やはりそのまま夜がやってくるのですが
そこに月はもう輝いていませんでした
私はあなたの腕の中で少し寒いわ
とつぶやいてそのまま深い眠りにつくのです
彼方は私が目覚めるまでそうしているのですが
一向に月の無い夜は明けずに
また夕日が沈むのです
幾度となく夕日を数え
やがて待ちわびた月が再び昇ったとき
私は目覚め
私を抱きながら眠る彼方を見るのです
あぁ、また待たなくてはいけない
とつぶやくのです

こんや夢を見たのは
微熱のせいでしょうか


自由詩 夢一夜 Copyright KEIKO 2003-11-21 09:57:40
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