分身
もっぷ


隣の籐の椅子 そこにいるのは

確かに揺らいで 眠っているのは

微かに寝息を たてているのは

わたしのこころ わたしの半神



隣の籐の椅子 古い古いとても

古いその椅子で 眠っているのは

老いてはいても 老いてはいても

わたしの全て 蒼い時の全て



隣の籐の椅子 もう初夏でも毛布

敷いて二枚重ねて 敷いてゆっくり

流れるこの時代 わたしたちの年月

わたしの最初の 遊び友だち



ねこ ねこ ねえ ねこ

君 君 いい気持ち?

今 今 夢はどのあたり?

ねこ ねこ わたしの わたしの分身 ・・・




自由詩 分身 Copyright もっぷ 2019-11-27 00:37:24
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