晩秋の笑顔
st

名残りおしそうに
山々を赤黄橙に染めながら

秋が去ろうとしている

いわし雲を飾った
高く澄む青空の舞台に
赤トンボが舞い

やがて北風が
冬をつれて来るまでの

ささやかなひと時を
楽しむように

おだやかな陽ざしと
やわらかな風が吹くなか

コスモスたちが彩る道を
君とドライブする

行く先は
もう雪をいただく
山々のふもと

はるか北の彼方から
やって来たばかりの
白鳥たちの湖へ

今年もまた
餌の食パンを
いっぱい用意して

君の子供じみた笑顔に

逢いにゆく





自由詩 晩秋の笑顔 Copyright st 2019-11-26 06:35:02
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