自称詩人イングデッド シーズン4
花形新次
世界は自称詩人の屍に
支配されていた
自称詩人の屍に襲われ
噛まれた者は
自称詩人の屍にされてしまう
部屋の外には
多くの自称詩人の屍がぶらつき
自分たちの仲間に引き入れようと
虎視眈々と狙っていた
「我々は自称詩人だから屍になったのではない
屍だから自称詩人になったわけでもない
自称詩人であることと屍であることは
全く同じことなのだ
我々は自称詩人になった瞬間に死んだのだ」
自称詩人の屍がひとりひとり
ぶつくさクソ自称詩を
つぶやいているのが聞こえる
「うっせえなあ、勿体ぶってるけど
全然大したこと言えてないんだよ、この元クズ人間が!」
「うううっ・・・・うがあああ!」
「何だそりゃあ、どっかで聞いたようなもんのパクリでさ
しかも、超劣化版だしよ、恥ずかしくないのかよ」
「うがっ、ううう・・・・うぎゃあああ!」
自称詩人の屍はクソ自称詩を批判されると
あっという間に朽ち果てる
元クズ人間のときから
批判には滅法弱かったからだ