リバースエッジ
ミナト 螢

傾けた心に
足りない言葉

底が抜けてる
ガラスのコップで
何をすくっても
こぼれしまう

ゼロに戻って
喉が渇いたな

きっと欲しいものが
あったはずだ

縁をなぞるだけで
聞こえる声が
この指先に
熱を伝えながら

丸い扉を
くぐっていくのなら
水の外側が
見えてくるだろう

飛び出す世界で
転ばないように

裸足ではならん
一人ではならん

抱きしめるたびに
上手に跳ねる
言葉と同じ
気泡を下さい


自由詩 リバースエッジ Copyright ミナト 螢 2019-11-13 06:49:42
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