すっからかん
若乱
小突いても
何も出てこない
すっからかんな子供…
心の
膿も栄養も
きれいさっぱりなくなった
地獄のような劣等感の海から
誰にも会わない天国の浜辺に
ぷくぷくの満月に照らされながら
打ち寄せられている
※
感性は朽ちて
すっかり透明の夜空に
骨拾い
定年退職したピエロは骨拾い
彼は波打ち際をとぼとぼ歩く
それから骨を燃やす
そのいくばくかの光に
ささやかな唄をのせるため
自由詩
すっからかん
Copyright
若乱
2019-11-11 16:05:51