LOVELESS
ミナト 螢

アルペジオの
階段を探して
一本のギターが
僕を立たせる

ざわめくノイズが
傷口を開けて
剥き出しの肌に
残響を乗せた

空気が割れて
破片を集める

この世界で
光を放てるほど
誰かの指に
触れたわけじゃない

同じ生き方を
ひとりで続ける
月が欠けていき
花は枯れていく

見過ごしてることが
多すぎるから
愛されなくても
愛せなくても

惜しまれるように
消えていきたい

コーラスの波が
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どれが本当の
僕の声なのか
分かる人にだけ
出会えたらいい


自由詩 LOVELESS Copyright ミナト 螢 2019-11-09 06:42:41
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