希望の海
茶殻
正義は海ではなく
正義は魚ではなく
正義は船ではなく
正義は風のようなものであった
正義は絶命したのではなく
はじめから生きてすらいなかった
風と共になだらかに滑り降りる海鳥の羽を掴んで
歌は空の胸へ還った
砂時計は転がっている
過去と未来のくびれた消失点
希望は海であったのか
希望は船であったのか
希望は風であったのか
希望は鳥がくわえてこの国を去ったのか
去ったのか
自由詩
希望の海
Copyright
茶殻
2019-11-07 01:46:19
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