鳴る心
秋葉竹



みずうみに
おれんじの泡を沈めたら
柑橘しぶきのみずうみ夕闇


葉の落ちる
ソファーの上に西陽さし
どくどくどくと心が鳴ってる


一匹の
星座の名前を知ったあと
僕の本棚から探す猫


一杯の
光を飲んで西をみて
飛行機雲みて、虹の橋みて


朝になる
まえに愛とか伝えなきゃ
透きとおるから、みえなくなるから


胸の奥
生まれてすぐにシャボン玉
みたいになって、割れて、流れた


寝息聴き
寝てるあなたの瞼の上
そっとキスして起こしたくなる


言の葉は
紐に連なる過去からの恋
知らない浪漫が、綴られていく



夜、座る
わたしの彼であった聖夜
その想い出の画像を消し去る



風よ吹け
おおきな樹々、揺り、動かして
悩みをどうでもいい気にさせろよ







短歌 鳴る心 Copyright 秋葉竹 2019-11-04 21:19:12
notebook Home