曇天
都築あかり

好きの反対は嫌いじゃないし
じゃあ、雨の反対は晴れじゃないのかな

感情なんて捨ててしまえって思うのに
溢れんばかりに湧き出てきて

雨粒は僕の涙を隠すし
水たまりには僕の表情が映ってる

晴れの日は僕には似合わない
何もかもを照らし出して
影まで作って鬱陶しい

君はとても明るい、
眩しすぎる晴れの子だから、
僕に向かってそんな笑顔を
向けるものだから、
この距離は縮められない

かげふみをしよう!
って君が楽しげに誘ってくるけど
僕はずっと影にいたいから
永遠に曇りが続きますように


自由詩 曇天 Copyright 都築あかり 2019-11-01 18:28:04
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