猫じゃらしの詩
ミナト 螢
褒められても
けなされても笑った
誰かの声が
肌に触れるなら
くすぐったくて
逃れようもなくて
その場を離れる
尻尾が欲しい
みんなが乗ってる
車みたいに
同じ速さで
動くものじゃない
側にいても
ぶつかっても泣いた
誰かの想いが
途中で破れて
何もできなくて
とても悔しくて
涙を拭うために
撫でてあげる
みんなが盛ってる
メイクみたいに
同じ可愛さで
並ぶ人じゃない
思い出しても
忘れても生きる
誰かの明日が
音を立てるまで
懐かしくて
わざと忙しくて
揃えた筆で
目標を書くよ
みんなが買ってる
お菓子みたいに
同じ甘さで
溶ける言葉じゃない