ファミリー
バカ男



風呂上りの一杯がうまいと言った父は二度と出てこなかった


キリンが大量発生した日は知らないものに名前を書いてた


「呆気なく過ぎ去っていく春」と落書きされた犬が可哀想に


ただ泣きたいくらいに犬でした。夏には舌しか出せませんでした。


白いカーネーションを買ってきたのに笑って「ありがとう」を言う母


メガネをかけてる人二名、かけてない人二名、その他が一名


窓がわに座ると僕はいつも子供。また暗い目で外を見てる。


心臓のすぐ左側、ファミリーを乗せた列車が通過していく




短歌 ファミリー Copyright バカ男 2005-04-05 19:44:10
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