とうとつの告白
立見春香
待ちわびても待ちわびても
信号が赤だったから
ひとり仰ぎ見て立ち止まっていたの
青空は雲ひとつなくまっぱだかで
そのからだを透明な恥じらいで
うすくおおっていたの
つまりそこに住みたいの
好きって感情よりも
もっと心を刺す香り
濡れたレモンのある部屋に
ずっと伝えたかった
こんな風に
不自然な三色になぞらえるんじゃなくて
ウヰスキーをストレートで
のみくだす性急さで
あなたを襲うようにとうとつに
自由詩
とうとつの告白
Copyright
立見春香
2019-10-11 05:01:12
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