外側の心臓
ミナト 螢

ここではない
どこかへ
行きたかった

明確な意思など
持たないままで
小銭はジュースが
買える程度で

心臓をひとつ
預けてみよう

赤じゃなくなって
色褪せた
白い糸を引く人を
信じられますか

カイトのように
足を払った時
風というペダル
鳴らせる空で

自由が何かを
考える前に
関節を外し
柔らかくなれ


自由詩 外側の心臓 Copyright ミナト 螢 2019-10-05 09:02:11
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