君(改訂)
ひだかたけし

いずれ遠くなっていくこの一日に
ちょこんと座り瞑目する君は
未だ見ぬ異郷の光景が
大地をカッと割り姿現わすのを
静かに一途に待っている

)熱風の匂い 大気の感触
)ああ既に遠い一日よ
)沸き起こる未知悠久の海に呑まれよ

呟く声の谺する
表象渦巻く君の脳裡に
未だ見ぬ異郷の光景が
静かに確かに胎動する







自由詩 君(改訂) Copyright ひだかたけし 2019-10-01 22:52:33
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