空っぽの言霊たちへ
丘白月
良寛の詩に涙するのは
そこに嘘が無いから
まわりくどく何でも一言
別の言葉に置き換えるような
幼稚な発想が無いから
良寛の詩に涙するのは
そこに飾り気が無いから
日常の汚れた風景ばかりを
集めて乱暴な言い回しをしないから
良寛の詩に涙するのは
考える余地を与えないから
いつか中身のある言霊が
現代に現れる日を願って
自由詩
空っぽの言霊たちへ
Copyright
丘白月
2019-09-28 22:07:06