ハリガネの心
丘白月


太くて固い針金
曲がってしまったら
元には戻らない
無理に伸ばそうとしたら
今度はジグザグに
どんどん増える曲がり角
真っ直ぐにならないなら
割れてしまえばいい
ガラスの心のほうがいい
何も残さず粉雪のように
キラキラと風に消えればいい
春を待つように
自然にまかせればいい
ゆっくり芽が葉が伸びるように



自由詩 ハリガネの心 Copyright 丘白月 2019-09-24 20:42:15
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