夏別れ草の妖精
丘白月


幽霊が棲む庭に咲き
星にハシゴを架ける
ここを昇って行きなさい

泡になって消えていく
石鹸の香りを残して
夏の終わりも知らずに

魚眼レンズの雨が降る
街中で恋人を探すように
妖精の庭にも帰って来たように



自由詩 夏別れ草の妖精 Copyright 丘白月 2019-09-22 20:14:56
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