思い出
ミナト 螢

ドライヤーを
胸に当てて溶かす
チョコレートは
ひとかけらの夢だ

木琴みたいに
外れてく板が
魂と逃げて
迷子になると

甘さを忘れて
痛みを知った

目覚めた時には
どこを押さえても

身体じゅうを
冒険する熱が
虫歯になるまで
飛び続けていた


自由詩 思い出 Copyright ミナト 螢 2019-09-22 15:41:12
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