レンブラントの家
丘白月

アムステルダムの妖精の想い出
第2話「レンブラントの家」


オイルの匂い
薄暗い灯り
キャンバスには
可愛い笑顔

神よまだです
まだ完成していません
愛する人を持って行かないで
祈りながら筆を握りしめる

百年棲む妖精は
真夜中に花を咲かせ
レンブラントの妻に見せる

終わったよそう言うと
神が降りてきて
眠るサスキアの手をひいた

妖精は教会へ飛んでいき
鐘をならした

レンブラントは鐘の音を聞き
妻が旅だったことを知った




自由詩 レンブラントの家 Copyright 丘白月 2019-09-21 19:25:40
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