教育
万願寺

めがみえない人は世界をどうやって感じているの
それは、めがみえない人それぞれによって全然ちがうのよ
わたしが誰かのママだったなら、誰かにそう言うことができたし
心がない人は世界をどうやって見ているの
心がない人は、世界を見ることができないからとても安全なんだよ
わたしが誰かのパパだったなら、誰かにそう言うことができたし

雨が降って土が濡れるといやなにおいがすることも
春になって新芽がのびるといやなにおいがすることも
死んだまま生きる人が耐え難い異臭を撒き散らしてわたしを腐らせてゆくことも
わたしが教師だったなら
誰かにおしえることができて
その誰かは
もしかして少しだけわたしに
お返しの
愛をくれたかもしれない

ひらいた教科書に全部が書いてあって
でもその教科書を読めるのは
いつでも愛が
こぼれて流れて行ったその先


自由詩 教育 Copyright 万願寺 2019-09-06 03:44:49
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