ワレモコウの妖精
丘白月
また逢おうねと
夕日の端っこで指切りして
妖精がキスをした小指の先
ワレモコウのように
血が滲んだように赤く
唇に当ててみる
妖精に貰った切符で帰る道
影をふちどる赤い波
改札抜けて通る長い廊下
風が笑いながら駆けて行く
ホームの花壇にワレモコウ
香りの列車が通過する
自由詩
ワレモコウの妖精
Copyright
丘白月
2019-08-29 17:54:46