彼は若年
佐白光


 はにかむ瞳がかわいいね

 待ち合わせは10分前の定刻通り

 サラサラヘアーが通りの風に揺られてる

 動物園までの僅かな時間

 手を差し出した私を睨む

 先に手を出した私をなじるように

 カンガルーの親子の前で立ちどまる

 じっと見つめて何思う

 親子の姿が焼き付いた瞳で訴える

 「守るよ 守れるよ」

 強がりの私

 本当は頼りたい

 守って下さい

 

 


自由詩 彼は若年 Copyright 佐白光 2019-08-17 10:26:20
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