フランネルの庭
丘白月



歌いつかれたうぐいすが
フランネルを纏って眠ってる
誰も寝顔を知らない

若葉だけがざわめいて
言の葉を降らせた

フランネル草に舞う
清らかな音がする言葉

ひとりでも飛べる言葉
初夏の色をした羽根

うっすらと涙の色
フランネル草で
哀しみをわかちあい
あたためてもらう



自由詩 フランネルの庭 Copyright 丘白月 2019-07-27 19:44:01
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