月の声
秋葉竹
その冷気に驚いて、振り返ると
君はその夜も凍っていた
孤独は冷たく瞳のはしから
ひとすじツーって流れ落ちたね
うすい赤色の唇が、吐息を漏らすのは
しあわせという嘘を舐めつくしたあと
それで、自分が嘘つきだから、
いつも、凍って、泣いている
うすいあの真実への情熱に
溺れっちまったという、月の声
自由詩
月の声
Copyright
秋葉竹
2019-07-27 11:09:01