両性具有

この前の
雨が一日降った土曜日に
ぼくの棺がとどいた
特注品の大きな棺だ

二人分くらいのスペースがある
樫の木の暖かな棺だ
ぼくが寝そべった横に
生きているうちに読み切れなかった本が
たくさん入るように
もしくは寝返りが打てるように
お願いだから
花なんて手向けてくれるな
枯れてしまうから

でも本当は
君が隣にいてくれれば
蘇れなくてもいい
そう思っている


自由詩Copyright 両性具有 2019-07-18 00:11:14
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