フロックスの妖精
丘白月



白い花びらの
中心にほんのり赤く
生れたばかりの
初恋のように

心臓が熱くなるような
不安が遠くに見えるような

雨の日は夢を見て
長い夜は星空に好きと誓い
夜明けに告白の歌をうたう

ペパーミントを噛んで
心を大人にすれば
遠くから求婚の歌が聞こえる



自由詩 フロックスの妖精 Copyright 丘白月 2019-07-16 06:51:46
notebook Home 戻る