渇き
坂本瞳子

湿った肌が疼くのは
長く続いた雨が束の間
止んだからかもしれない

深く重く連なる雲の向こう側に
隠れているであろう太陽など
垣間見たいとは思いもしない

仰向けになって
腕で額と目を覆って
膝を捩ってみるけれど

怠惰な時間は停滞を続け
この肌の奥底を弄び
いたずらに放置する


自由詩 渇き Copyright 坂本瞳子 2019-07-13 09:46:59
notebook Home