新染因循


どこまで漕いで行こうか
こんなにも暗い夜だ
幽かに揺れている水平を
描いているのはいつの波紋か
この舵だけが覚えていることだ
銀の月が爛々と眩い
溶けているのだな、おまえ
うつくしく輝きを流して
どこまで広がっていく
だれに掬われるのだ
その手はきっと白かろうな
あそこまで漕いで行こう
凪の重さが心地いいな
こんなにもいい夜だ
あの月を砕きに行こう


自由詩Copyright 新染因循 2019-06-22 21:03:25縦
notebook Home 戻る