コバルト鉛筆
昼寝ヒルズ

君の影は鉛筆だった
色はコバルトだった

窓ギリギリのところで
キリギリスみたいに
君の長い足を見ていた

教室の外
足音が聞こえるたびに
叱られた子供になって
君が振り返るたびに
心臓が落下した
なのに

どこにしまったんだろう
あの鉛筆
一度も使わないまま
なくしてしまった


自由詩 コバルト鉛筆 Copyright 昼寝ヒルズ 2019-06-19 16:58:11
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