六月十五日
八五郎



雨が強さを増したので
ラジオの音が消されてしまった

ボリュームをあげて聴き続けるか
それともいっそスイッチを切るか

しばらく悩んでラジオを消した
雨はいよいよ 激しさを増す

仕方なく耳を傾けるが
雨音はまるで責めるかのようで

僕は目を閉じて思い出に沈む
無口だった少女のささやきを聞く




自由詩 六月十五日 Copyright 八五郎 2019-06-15 14:20:03
notebook Home 戻る