三連詩
マサヒロK

「森の詩」

子供達の遊びは
列を作りません
みんな
広場に広がっています
老人は
杖の周りに集まります

森が振り返るまで
歌いましょう


「おもちゃ箱」

道を急ぐ少女は
スカートの裾ひるがえし
階段を駆け上り
とうとう
鉄の箱から転げ落ちた


「街」

迷い蝙蝠が
鋼鉄の羽を休めるとき
夜の工場は
後ろめたさに
そっと
闇をうかがう
こんなにも
人間を恥ずかしくしたのは
どこの街だ?


(30代制作)


自由詩 三連詩 Copyright マサヒロK 2019-04-15 20:59:28
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