パン☆どら

アンクはアンクであり続けるだろう
何一つ抽象となることなく
何一つ具象することなく
いつでも和解を求めようとする

愚か者の伝統は
自由であることだ
だがそれほどまでに
知が重い鎖となりうるだろうか?

キミのお供は吠えるばかり
それが危険なのか幸運なのか
これっぽっちも教えてはくれない
求めているのは深淵だ
それが何かは教えてくれなくていい
足さえ踏み外さなければ

山々の先には崖があり
その先にはさらなる深みがあり
もっと先には高い高い崖があり
たどり着いた先には湖があり
河があり海があり
いつか冥界へと続く

一つの端を探して
言葉を失い視界を失う
魂を人として見る時に
あらゆる自由は死滅する

旅立つキミよ
いつも自由であれ
待っている人はこの世にはもういない


自由詩Copyright パン☆どら 2019-04-05 23:14:51
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