二十七時の秘密
十一月の失敗作
理由は瞳でも言葉でもなく
甘い棘でいたぶって
囁きながら堕ちていかせて
憧れていたの
散らしたのは何度目の夜
秘密はいつもドロドロしてる
苦い香りに慣れた頃
横顔をなぞる煙がいびつ
ねぇ だれの声を求めているの
ねぇ どんな声を求めているの
ねぇ ねぇ ねぇ
溶けていった約束の糸
床一面の日常
まやかし妖し貴方は無表情
ほら
秘密はいつもギラギラしてる
甘い棘の魔法をちょうだい
堕ちていったその先の
気づいていたわ
誤魔化しながら目を閉じる
愛しい愛しい二十七時
桜照らすあの月が眠る頃