夜を飛ぶ鳥
帆場蔵人
磨り硝子の向こうをよぎったのは
夜を飛ぶ鳥なのだろうか
それとも
地に落ちていく誰かの魂だろうか
生れ落ちていく無垢な魂だろうか
ぼくの見えぬところで
はじけたり、とんだり、はねたり
午前零時は
珈琲ポットをカタカタ鳴らす
蒸気に曇り、今日なのか明日なのか
引かれた線を曖昧にとかして
磨り硝子 いちまい隔てた夜を
鳥たちがあらゆる方角に落下していく
自由詩
夜を飛ぶ鳥
Copyright
帆場蔵人
2019-03-16 01:19:03
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