目が光を生み、
ぽりせつ

目が光を生み、
鼻が香を生み、
耳が音を生んだ

葉が風を生み、
幹が水を生み、
根が土を生んだように

次に命は、何をこの世に生む

(わからないのだ、
 目を持たない三葉虫が光を見つけた理由を
 目玉をふたつ並べて立体を見つけた理由を)

イオンモールみたいにぽんぽん建設していこう、感覚器
積極的に進化していこう

《これは「色即是空」への、わたしのささやかな反抗です》

死が生を生み、
生が愛を生み、
愛が私を生んだように

なにもわからないまま生活しているのだ
なにもわからないまま、感覚だけが増え、また死に帰ってゆく
 
思考を与えたのに、
考えても解らないものをこの世に用意した、精神の、
分裂した神が、病原体なのだ

現代、 
常態は蔓延を病み、
わたしたち


自由詩 目が光を生み、 Copyright ぽりせつ 2019-03-02 14:12:38
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