天上の窓
古具をふね

いつだって四季を知らせる窓は、一人の少年を反射している。
 彼の、人に溺死を強いるような空色の瞳には、赤黒く淀んでいる血液が映し出されていた。
「そうして君は永遠になる」
 永遠、嘘くさい言葉。
「そうして君は永遠になる」
 永遠、信用ならない言葉。
「そうして君は永遠になる」
「そうして君は永遠になる」
「そうして君は永遠になる」
 ……。
 これから雪が強くなるだろう。


自由詩 天上の窓 Copyright 古具をふね 2019-02-28 19:48:36
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