灯台
ガト
今 触れてはだめ
六番目の勘が囁くままに
突き止めようとする指を戻す
峠越えの山道を運転しながら
闇を縫って光を探した
開きかけた何かは
古い本のように堅く閉じて
忘れられた家の
忘れられた戸棚にしまう
あてもないこの道の果てに
どんな答えもありはしない
私は戻れない旅人だから
行き止まりの道すら
もう引き返せない
ただいつか
見晴らしのいい高台から
光が差し込む
海が見えると信じて
この闇を超えていくだけだ
自由詩
灯台
Copyright
ガト
2019-02-26 04:52:57