飛翔
もとこ

巣から落ちて干涸らびた雛鳥の
虚ろな目が空を見ている
とっても綺麗だから
イヤリングにしたくなるね

ねえ、そんなに見つめても
決して辿り着けないよ?
それとも小さな魂だけは
この惨いほどに蒼い空を
自由に飛んでいるのかな
(じゃあ生は無意味だね)

鳥たちは少しずつ減り続ける
あたしたちが殺しているから
いつか鳥たちがいなくなったら
あたしたちは空へ身を投げるんだ
そして自分たちが飛べないという
素晴らしい現実を咀嚼しながら
決して終わらない空を
決して終わらない悲鳴と共に
果てしなく落下し続けるんだ


自由詩 飛翔 Copyright もとこ 2019-01-26 12:34:53
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