冬の雨
立見春香

寂しいのは怖いんです
心や
言葉まで
寒くなってしまうから

寒いのはいやなんです
子供のころの
冷たい雨に打たれた
終業式の日が思い出されて
通知簿を仕舞い込んで
悩んでいた小学生が
風邪をひいたのは
自業自得だったでしょう

ザクザクと
砂利道を歩いている

ためらうことなく
君はひとりで

わたしとつながれた絆など
希望を断ち切るように切ってしまったわけだから

そういえば君は早朝から
辛すぎるカレーライスを食べていたなぁ

もう
わたしの心からは死んだけれども

つまびらかにされた罪を
痛みに変えて
泣きだす
打たれたほおが夢を
こっぱみじんにしてくれるけれども







自由詩 冬の雨 Copyright 立見春香 2019-01-19 07:28:47
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